雑談:最近思うこと … いまドル建てMMFを買うという選択

おはこんばんにちは。きゅうべいです。
3ヶ月記事が空いちゃったので近況と資産運用で最近思うことをつらつら書いてみようと思います。

正直なところ今年に入ってから投資関連のトピックスがあんまりありません。強いて言えば1月おわり~2月はじめにかけて日経平均が2000円下がったぐらいでしょうか。

今回の件は、アメリカFRBが利上げを継続する → アメリカ企業の借り入れ負担が増える & リスクプレミアムが高くなる → 業績悪化 & 株利回りを上げるためにPBRが下がる → 株価が下落 というロジックなんですが、アメリカ株が下落リスクに直面すると毎度おなじみ安定通貨・日本円に資金が逃げてくるという風潮によって円高になっています。円高になると海外投資家からみてドル建ての日本株価が上がりますから、その調整で日本株が下落します。単純計算で1ドル112円から1ドル106円に下がると-5%ですから、まぁ勢いがついて日経平均が10%下落するぐらいは誤差の範囲内です(笑)。

この最中、私は1ドル106円台前半でドルMMFをまとめ買いしました。

中学校の社会科では、アメリカの金利があがるとドル高になると教えています。このロジックはビッグマック理論というとわかりやすいでしょうか?堅苦しく言うとアービトラージによる平衡の話です。例えば今のソニー銀行の定期預金金利を見てみましょう。日本円の定期預金は1年で利率0.15%です。一方ドル定期預金は1.8%です。アメリカの金利が上がるということは、ドル定期預金の金利も近いうちにもっとあがるということです。ということは、同じ100万円を預けておくと、日本円だと一年後に税前1500円が貰え、ドルだと税前18,000円以上が貰えることになります。これだと圧倒的にドルのが得ですよね? 地球上のみんなが「ドルのが得じゃん!」と思った結果、ドル定期に群がるように皆が円を売ってドルを買います。するとドルがプレミアムで値上がりし、ドル高円安になります。いまは日本から見た円目線で書いてますが、これを反対側のドル目線で見ても同じことです。最終的には、両者の金利に合ったリスクプレミアムの均衡地点で為替レートはもみ合いになります。

ところが2018年2月の現時点では、アメリカの金利が上がるにも関わらず「円高ドル安」になってきています。普通に考えれば変なんですが、それが「ゴールドと同等の安全資産」日本円の不思議な所です。なにせ北朝鮮のミサイルが日本をまたいで発射されると「アメリカと北朝鮮の戦争リスクがある」として「安全資産の日本円」が買われる世界ですからね(笑)。うちの領土をまたいでるのに安全もクソもないだろ!っていうか最前線じゃないんかい!と思うんですが、コクサイ経済ってのはそういうもんです。余談ですが「安全資産・日本円」というのはまったく褒め言葉ではありません。「低空飛行で上がりも下がりもしない」ことを評価されてるのですから、むしろ自虐ネタの一種です。

いまドルから安全資産に逃げる理由は、FRB議長がイエレンからパウエルに変わって方針がまだ不透明なこと、そしてアメリカ株が昨年上がりすぎたのでそろそろ利確して様子を見ようという人が多いことです。つまり心理的な問題ですね。具体的にアメリカ企業の業績が悪化したとか、パウエルがやらかしたとか、そういうことではありません。

心理的な問題で経済原則が捻じれたときはアービトラージのチャンスです。戻るまでにどのぐらいかかるかは分かりませんが、少なくとも近い将来には原則に戻ってくるはずです。ということで、ドル建てMMFならびにドル預金は高還元バーゲンセールに突入したと私は判断いたしました。実際どうなるかは分かりませんが、そこまで分の悪い賭けではないと思っております。

真に受けて損失をだされても責任はとれませんから、もしドル建てMMFやドル預金を買おうと思う場合はよく熟考して自己責任でお願いします。去年のNISA枠で買ったJTなんて先が見えない事業環境で-20%いってますからね。私を当てにするのは危険です(笑)。

余談パート2です。
たまにドル預金をやってる人を見かけますが、使い勝手や税制の事を考えると個人的にはドルMMFをオススメします。
ドル預金もドルMMFも仕組みが違うだけでエクスポージャーは一緒です。両方共に短期債券の塊で、ドル預金は「銀行に貸して銀行が短期債券に投資する」、ドルMMFは「短期債券ファンドに直接投資する」という違いだけです。ドルMMFなら特定口座で買っておけば為替差益も源泉徴収できますし、分配金(利息)も毎月出て再投資してくれます。ドル預金が一番面倒なのは為替差益の申告です。利息自体は源泉分離課税ですが取得単価はいちいち計算しないといけないですからね。マクロやシステムを組んでいたり会計ソフトを買って自動化している人ならいいですが、普通はドルMMFでほったらかしの方が税金計算が要らないぶん楽できます。ちなみに、もし銀行が潰れた場合、ドル預金は預金保護の対象ではありませんが、MMFは投信として保護されます。最近の仮想通貨取引所がらみの事件で、皆さんも金融機関の信用がいかに大事かを意識し出していると思います。そんなところでもMMFをオススメします。
スポンサーリンク






シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク