雑談:キャッシュレス?ノーストレス!

おはこんばんにちは。きゅうべいです。
大変久しぶりの更新です。

仕事が一段落しまして久々にネット熱が出てきたのをいい事に、しれっとブログのURLを変えてみました。具体的にはいままで「https://qbei-cinefun.com/invest/」だったのをサブドメイン化して「https://invest.qbei-cinefun.com/」にしました。テーマごとにサイトデザインは分けるようにしてますので、もしかしたらそのうち映画や金融とまったく関係ない別館が立ち上がってるかもしれません(笑)。あしからず。

さて、ここ数日ちまたでPayPayが大変な話題をかっさらっております。個人的には「相変わらずソフバン系はキャンペーンが下品だな(苦笑)」とアンニュイな感想なんですが、でも「ユーザーにQR決済を一度体験させる」という意味で100億円ばらまくのは大変理にかなっております。残念ながら初日は鯖落ちでユーザーエクスペリエンスがよろしくなかったようですから、キャンペーン後に継続利用してくれるユーザーをどれだけ増やすかが課題でしょうか?

そんなわけで本日の雑談テーマはキャッシュレスです。

キャッシュレスのここが嫌だ

クレカ関連のネット掲示板を長いこと見ていると、キャッシュレスが嫌だという人はおおよそ次のような意見が多いように思います。

  1. どのお店でどの規格が使えるか覚えるのが面倒
  2. 使いすぎるのが不安
  3. 残金が微妙に残るのが嫌だ(使い切るのが面倒)
  4. 単純に面倒くさい(現金で別に不便じゃない)
  5. 購入履歴を覗かれたくない(プライバシーの観点)
  6. 不正使用が怖い

かく言う私も長いこと現金即決主義者でした。いままでの人生で一度も携帯電話を割賦で買ったことないですしローン関係も組んだことがありません。そんな私ですがマネーツリーなるアプリをきっかけにしてどっぷりキャッシュレスにハマりました。そんなこんなで今日はキャッシュレスもいいもんだよというお話です。

そもそも論:資産を管理することの重要さ

いきなりですが結論からいきます。キャッシュレス決済で何が便利かといいますと「お金の使用履歴をライフログとして半自動で全部残せる」これに尽きます。小銭で財布が重くならないとかレジが早いというようなメリットを重視する人もいますが、個人的にはこの「半自動小遣い帳」が一番重要だと思います。

ここ数年来のフィンテック革命は多くの「ベンリ」を消費者に届けてくれました。いまやネット銀行を駆使すれば振込はほとんど無料でやりくりできますし、クレジットカードの使用明細も使った数日後には確認できて万が一の不正使用もすぐ判明します。そんな中で「家計簿アプリ」というジャンルは家計簿機能以上の「ベンリ」を提供してくれます。

マネーツリーやマネーフォワードのような家計簿サービスの基本的な仕組みは、複数の銀行口座やクレジットカードや電子マネーの残高情報・明細をかき集めて一元管理してくれるというものです。これによって、「実際問題いま自分はいくらお金を持っているか」と「自分は何にいくら使ったか」というのが一発でわかります。そうすると、これは「自分の資産状況」が見えるようになるってことなんですね。

資産運用の一番のキモは「自分の全金融資産を、完全なコントロール下において、なるべく手間をかけずに、適切な動きをさせる」ことです。だからこれから株をはじめようという人には必ず「まずは全銀行の残高と使い分け方を一覧に書き出せ」というわけです。家計簿サービスはこれを一番簡単に実現してくれます。各種金融サービスのログイン情報を登録すると、家計簿アプリ上で一括更新・取得ができます。こうすることで、いまこの瞬間の自分のステータスがすぐに把握できるわけです。
ただし、銀行口座を登録しただけでは全然足りません。口座引き落としの各種料金と入出金履歴しかとれないからです。「**月**日に5万円ATMから下ろした」というのはわかっても、それを何にどう使ったかまではわからないんです。

そこでキャッシュレス決済の出番です。

ネットで明細が見えるクレジットカードや電子マネーをつかい家計簿アプリと連携することで、「どこでいくら使ったか」までを半自動化できます。これによって簡単に自分の支出を把握できるようになります。なにせ勝手に小遣い帳ができるわけですから。マネーツリーの場合は現金を使ったときだけ手動入力すればいいですから、レシートをこまめに計算していた一昔前の家計簿からは隔世の感があるベンリさです。

私の場合はこういう流れで全面的にキャッシュレスを採用するようになりました。

家計簿アプリから見た時のキャッシュレス規格

そうしましたら、今度は超乱立状態のキャッシュレス規格を見ていきましょう。

クレジットカード

なんといってもキャッシュレスの基本にして王様はクレジットカードです。これは揺るがないです。

現金チャージができる電子マネーを除いて、ほぼ全ての決済サービスはなにかしらの形でクレジットカードを経由するようになっています。QR決済の楽天ペイやPayPayやOrigamiは構造だけで言えばクレジットカードを決済するためのインターフェイスです。電子マネー扱いのQUICPayやiDも、本質は同じくクレジットカードのインターフェイスソリューションです。QRで決済したところでクレジットカードに請求がいきますし、QUICPayやiDに至ってはクレカ明細にそのまんま登録されます。つまりはクレジットカードの「アタッチメント」なわけです。

それぞれのアタッチメントでポイント還元的な要素はありますが、はっきりいってそこはどうでもいいし大差ないです。庶民であれば住居費を除けば年間決済額なんでせいぜい100万いくかどうかっていうところですから、そこでポイント数千円分の最適化のために大量の決済手段を使い分けるのはナンセンスです。そんなことをするくらいなら決済手段を絞って一箇所にポイントを固めたほうがまだ使い手があります。

ということで、最初はクレジットカードを決めます。大抵の方はVISAかマスターカードのどちらか1枚とJCBが1枚の計2枚があれば事足りると思います。VISA/MASTERとJCBはどちらかしか使えない店がたまにあります。その他のダイナースやアメックスなんかは決済手段として見ればあまり必要ないかと思います。もちろんステータスとして飲み屋で見栄を張りたいですとか、海外出張が多くて各種ラウンジサービスなんかを使いたい方は別ですけれども。ちなみに私はメインカードが「JCB CARD W」でサブが「エポスゴールドカード(VISA)」です。どちらも年会費無料で使えてそれなりにポイントも付くいいカードです。エポスゴールドについては、標準のエポスカードで6ヶ月使って条件を満たすとインビテーションがきて年会費無料・ポイント無期限になります。詳しい条件は他サイトを見ていただくとして、概ね6ヶ月で30万円決済(※決済回数なるべく多め)すればいいだけでハードルはかなり低いです。クレカは1枚でいいやっていう方はエポスゴールドはかなりおすすめできます。もちろん鉄板の「楽天カード(マスターカード版)」って手もありますし、営業マンで飲みまくりor出張しまくりで自分のクレカを使った経費精算が大量にあるってかたは他の選択肢も多いにありえます。

そんなわけで、メインのクレジットカードさえ決まればあとはそれを使い倒すだけであらかたキャッシュレスの目的は達成できます。ほとんどの方の場合、日常的に買い物をするお店はある程度限られてくると思います。ですから、一ヶ月なるべくクレジットカードで決済するように生活してみて、そこで不便だったことを補うようにしてその他の決済手段に手を広げるのをおすすめします。最初からいろんな電子マネーを持つと使い分けができなくなってワケがわからなくなります(笑)。

電子マネー

電子マネーにはいわゆる「共通電子マネー」と「ハウスマネー」があります。「共通電子マネー」はお店をまたいでいろいろなところで使えるもので、今ですとSuicaなどの交通系、Edy、nanaco、WAONあたりですね。一方のハウスマネーは特定チェーン店でしか使えないローカルのもので、要は紙の回数券の代わりです。私の生活圏だとスタバカードやドトールバリューカードなどの喫茶店に多い印象です。正直なところ、ハウスマネーは「電子マネー」扱いをしなくても良いと思ってます。本当にファン向けの回数券ですからね。そのぶん顧客サービスとしての特典が大きいので、ヘビーユーザーなら十分に利用価値があります。

共通電子マネーについて言うと、私の場合、コンビニでお昼ご飯を買ったり、ブックオフによく行ったり、あとは会社近くの大学の学食に食べにいったり(笑)、というのがあったのでそこで使える楽天Edyを一時期多用していました。一時期というのは、ついこないだ4年ぶりにiPhoneを買い替えてApple Payが使えるようになったのでモバイルSuicaに乗り換えたからです。東京に住んでいると一番利用範囲が広い電子マネーは絶対Suicaなんです。電子マネーが使えるところなら大抵使えます。Edyは使えるけどSuicaは使えないっていうのはあまりありません。ですがカード型のSuicaはネットで明細が取れないんですね。家計簿アプリに連携できないんです。これがネックで、ネットと親和性があるEdyを使っていました。これがモバイルSuicaになると、明細も残高も一日遅れで全部取得できるようになります。めっちゃ便利です。Edyより使えるところが多いので最近はもっぱらモバイルSuicaです。

私が使ったことがある電子マネー
種類 チャージ方法 Moenytreeとの連携 備考
Suica
(カード型)
駅の券売機
Viewカードでオートチャージ
不可 通勤通学でほとんどの人が使う最も日常的な電子マネーだがネット親和性は無い
モバイルSuica モバイルSuicaアプリ
(Android/iOS)
My JR-EAST経由で可。電車の有料経路が全部出る。ただし電車やバス以外は「物販」になる。 Google payにも対応して日本ではデファクトスタンダードになる。JR東圏以外の人も使えるサービスへ。
楽天Edy コンビニ等のレジから現金チャージ。楽天カードからオートチャージ。パソリをスマホやパソコンにつないだ場合は楽天カード以外のクレカからでもチャージ可。Androidのおサイフケータイ対応。 完璧に連携できる。店の名前も漢字で表示可能。ただし同じ楽天IDに複数枚のEdyをつなげた場合、残高・明細は全てのカードの合算となる。 元祖電子マネー。もともとはJR東とソニーが共同開発したプロトタイプ電子マネーだったが、ソニーの裏切りによりSuicaとEdyに分裂。フェリカカードが乱立するきっかけとなった。最終的にEdyの商権は楽天に売っぱらわれ現在の形に。元祖にして不遇の規格。
WAON イオン各店のレジで現金入金。イオン銀行を契約している場合イオンATMでも可。さらにイオンカードセレクトも契約している場合、付帯のWAONのみオートチャージ可。 明細は漢字も込みで見られるが残高情報が取れない。 ほぼイオンユーザーにのみ恩恵がある電子マネー。利便性ははっきりいってEdyの下位互換。
※Edyの不遇の歴史については「フェリカの真実 ソニーが技術開発に成功し、ビジネスで失敗した理由(草思社刊)」に詳しく載っています。ブックオフで200円でよく売ってるので興味がある方はぜひチェックしてください。

ちょっと話が横滑りしますが、今まで使った中で一番使いづらい電子マネーはWAONでした。なんとWAONさん、ネットで明細が取れるのに残高情報がとれません(笑)。残高を確認するにはパソコンにパソリをつなげるかイオン銀行ATMまで行かないといけません。最悪です。ここさえ改善してくれれば、だいぶ使いやすくなるんですけどね。イオン的にはわざわざ店舗に来てほしいんでしょう、たぶん。

また、nanacoだけは一度も使ったことがありません。セブンイレブンもイトーヨーカドーも生活圏に無かったのでまったくかすりもしませんでした。本当はnanacoカードをQUICpayカードとして使うという裏技があるんですが、結局自分ではやったことがありません。

キャッシュレスのここが嫌だに反論してみる

さて、では最初に戻ってみましょう。
冒頭でキャッシュレスの嫌なところとして以下項目を挙げました。

  1. どのお店でどの規格が使えるか覚えるのが面倒
  2. 使いすぎるのが不安
  3. 残金が微妙に残るのが嫌だ(使い切るのが面倒)
  4. 単純に面倒くさい(現金で別に不便じゃない)
  5. 購入履歴を覗かれたくない(プライバシーの観点)
  6. 不正使用が怖い

(1)については、これは慣れの問題です。慣れるとレジ横のアクセプタンスマーク(※何で払えるかのロゴ集)を見るようになりますし、レジ周りの端末を瞬時にチェックできるようになります。マークがないのに無線カードの読み取り機があった場合「Suica使えますか?」と聞くと大抵使えますし、なんならそういうところはクレジットカードが普通に使えます。はじめてのお店ではちょっと戸惑いますが、どうせ普段使うお店は限られてきますから、ノリでなんとかなります(笑)。

(2)と(3)については管理に関する問題です。(2)の使いすぎはよく話題にでますが、これは家計簿アプリを使っていればまったく問題ありません。なにせアプリを起動するだけで今月何にいくら使ったか全部見えますからね。それでも使いすぎる人はただのお買い物中毒です。むしろ忘れっぽい人や無駄使いしがちな人ほどキャッシュレスにしてガチガチにログを残して管理したほうがいいでしょう。また残高についても同様です。私の知る限り、多くの電子マネーは「電子マネーで足りなかった分は現金払い」という仕組みに対応しています。ですから、残高さえ常に確認できていれば使い切ること自体は簡単です。私がEdyからモバイルSuicaに移行するときは、コンビニ弁当でEdy残高を使い切りました。
付け加えるなら「ポイント還元」を過度に追求しようとしないことです。「このお店では*****で払ったほうがポイントが0.5%余分につく!」みたいなことを考えすぎると、いろんな電子マネーを使いはじめて管理が煩雑になり破綻します。どうせ分散したポイントを全部キレイに活用するのなんて無理ですから、種類を絞って使ったほうが絶対にうまくいきます。

(4)の現金で別に不自由じゃないという部分。これは確かにそうかも知れません。でも小遣い帳や入出金明細をつける面倒さを思えば、資産を管理するには絶対キャッシュレスのほうが楽です。もちろん資産管理なんて興味ないとか、自分がいくら使ったかなんてどうでもいいって人は別ですが、、、。

(5)のプライバシーについては、解決することができない一番難しい問題です。これは完全にギブアンドテイクの関係でしょう。便利さと引き換えにビッグデータとして自分の購買行動などの情報を提供するわけですから。あくまで個人的な意見ですが、自分がビジネスとして個人情報を預かる立場になったと仮定した場合、一小市民の細かい情報をピンポイントでどうこうするってあまり現実的じゃないと思います。統計的に有意な情報を得るために使うことはあっても、「名指しでこの人!」ってやるでしょうか? もちろん漏らされたときのリスクはありますので、ここは各人の判断におまかせします。つい先日韓国アイドルの熱狂的なファンのレンタル店員が顧客の個人情報を晒そうとして大炎上しましたが、そういう変なのに絡まれる可能性もまったくゼロではありません。

(6)の不正使用について。これは厳密には「不正使用に気付かないのが怖い」んですね。私は幸いにして不正使用されたことはありませんが、もし万が一されたとしてもスグに気がついて運営会社に連絡すれば問題ありません。そのためには、家計簿アプリのようなものを使って常時明細を管理するクセをつけておけばいいだけの話です。もっとも、とあるネットショッピング系クレジットカードでよく聞くような「不正使用調査に2ヶ月かかって一時的に資金拘束を受けた」という展開もあり得る話です。これを防ぐためには、暗証番号をきちんと管理するといった事や、使わなくなったカードはすぐに解約するといった基本を守る必要があります。

まとめ

久々に文章を書いたら取り留めもなくなってしまいました^^;

最近では消費税増税後のキャンペーンでキャッシュレスを促進するなんていう馬鹿げた話まで政府レベルで飛び出ていて、むしろネガティブキャンペーンなんじゃないかという勢いで押し付けようとしてきています。でもキャッシュレス自体は間違いなくフィンテック革命によって格段に便利になっています。

キャッシュレスで一番便利なのは「払うところ」ではなくて「払った後の管理」の部分です。そういう意味で個人的にPayPayのバラマキでどうかとおもったのは、せっかくの「キャッシュレス体験」を決済部分だけで終わらせてしまったことと、肝心の決算操作フローがグダグダだったことです。

実際問題として、都会に住んでいる人は概ねSuicaなどの交通系電子マネーを使いこなしているはずです。いまどき地元の電車に乗るのに紙の切符を都度買っている人はほとんどいないでしょう。カード型Suicaはわざわざ券売機で印刷しないと明細が見れませんが、これがモバイルSuicaだったらスマホ上でいつでも見られるわけです。そして同じことがクレジットカードを使えば普段の買い物でもできます。そう思えばいかに便利かイメージしていただけると思います。

一回体験してもらえれば、管理のあまりの楽さに感動すること請け合いです。
ぜひお試しあれ。

このペースでいくと次の雑談は東京オリンピックのころでしょうか(嘘)。ではまたノシ。

スポンサーリンク






シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク