ウェルスナビ解約しました(ついでに野村證券も)

おはこんばんにちは。きゅうべいです。

絶賛放置中のブログを読んでいただきましてありがとうございます。
おかげさまで世界経済も日本経済も順調に推移しており、株式投資家としては無風状態が続いています。ありがたい話です。この半年は個別株もほとんど買わずに(※NISAで三菱UFJ銀行を買ったくらいです)、ただひたすらインデックス投信(eMAXIS Slim 先進国株 と 新興国株)とインデックスETF(1657 iシェアーズ・コア MSCI 先進国株 ETFと1658 同新興国株ETF)を積んでいました。

そんなわけで、気がついたらウェルスナビをめっきり使わなくなりましたので、ここは断捨離とばかりに解約することにしました。今日はそんな私のウェルスナビに対する率直かつ本心からの考えを徒然と吐き出したいと思います。

とにかく手数料が高すぎる

ウェルスナビというと必ず話題に上がるのはその手数料の高さです。なにせ年率1%。さすがに世のボッタクリ・ラップ口座と比べれば雲泥の差ですが、さりとてインデックス投信やETFと比べれば話になりません。特に近年の競争激化によって日本でもインデックス投信は年間0.2%を切る手数料が当たり前になってきました。同じエクスポージャーに投資をしている限り、仮にツールが何であれリターンは理論上は変わりません。ですから、この手数料の差が純粋な投資リターンに跳ね返ってきます。

年1%と年0.2%の差を「入金した金額を適切なバランスに振り分けて自動で買い付けてくれる」という単純サービスに払うのが果たして妥当と言えるかどうか?

これがウェルスナビ最大の泣き所です。

ウェルスナビは大きなジレンマに陥った

ビットコインが大暴落する直前に、当ブログのエントリーで「卵が先か鶏が先か」という話を書きました。要は「ビットコイン」という裏付けを持たない資産は「普及するためには信用を獲得しないといけない」「信用を獲得するためには普及しないといけない」というジレンマに陥るという話です。ちょうどブログを書いた一ヶ月後に例の「コインチェック事件」が起きて、ビットコインの信用は地に落ちて普及の夢は消えました。

さて、ウェルスナビはサービスとして今まさにこれに近いジレンマに陥っています。
「普及するためには大幅に手数料を下げないといけない」
「ウェルスナビ社の経営を軌道に乗せるためには手数料は高値で維持したい」
「しかし手数料を高値で維持すると、普及はしないし既存顧客も離れていく」

こういったジレンマの中で、ウェルスナビは強気に手数料を高値維持する戦略を選びました。

人それぞれいろんな考えがあっていいと思います。ただ私は正直かなりがっかりしています。

ロボアドは本来的には儲からないサービスなんです。インデックス投資信託の手数料を考えれば、ロボアドに出せる料率ってせいぜい0.1%~0.2%程度でしょう。3000銘柄を超える世界中の株式のバランスを取るVTIが0.03%の手数料で持てるのに、たかだか6つのETFのバランスを取るだけのロボアドにその10倍は出せません。
でも0.2%の手数料で売上5億を確保しようと思ったら、単純計算でも預かり資産は2500億円必要です。
システム会社で売上5億円っていうとせいぜい社員30人~40人ぐらいです。だからこそ、会社としては簡素に質素にミニマムに、そしてシステムも派手さはなくてもセキュリティだけはガチガチに、というとても地味なことをしないといけません。

こういった一般論に対して、ウェルスナビは、派手な宣伝と社員の高待遇によって「先進的でイケてる勢いあるフィンテックベンチャー」になろうとしていて、かつ手数料の高値維持という強気の戦略をとりました。個人的には、これはインデックス分散投資のような堅実なものとは掛け離れた、いうなればレバレッジを掛けてブーストしているような状態に見えます。実際いままでも増資増資で強気の資金調達を繰り返してきましたしね。
だから、私としては一旦ここいらでウェルスナビから離れます。(※実際には去年の夏に全額出金して完全放置してましたが、、、)
ウェルスナビのこの博打が見事大成功して手数料がグっと下がったら、また厄介になるつもりでいます。

断捨離ついでに野村證券も閉鎖しました

断捨離ついでといいますか、思い立ったが吉日ってことで野村證券(というかジョインベスト証券)の口座も閉鎖いたしました。
たぶん誰も覚えていないと思いますが(笑)、悪名高き野村證券にも実は手数料が業界最安だった瞬間が一瞬だけあったんです。それがジョインベスト証券です。

ジョインベスト証券は野村證券が鳴り物入りで作ったネット証券会社で、デイトレーダーでも使える手数料設定と便利なWindowsモバイルアプリで一斉を風靡しました。ところが、2008年に伝説的な事件が起きます。時はリーマンショック真っ只中。連日の超荒波相場が繰り広げられていました。そんななか、ジョインベスト証券で約定せずに失効した注文が、大きく値が下がった二日後に急に含み損付きで口座に配られるという事件が起きます。ジョインベスト証券は公式アナウンスとして「システムがバグって失効したと表示されましたが、実は成立してたんですよね。ごめんちゃい。」というふざけた言い訳を出しました。しかし、、、普段から野村證券の悪行を知り尽くしているユーザーの間では「自社オーダーで大損こいた分を客に押し付けてきたんじゃないか」という邪推がありました(笑)。私も当時2ちゃんねるの投資板にいまして、このときの阿鼻叫喚とお祭り騒ぎは鮮明に記憶しています。
この件は会社側が名誉毀損を盾にして強行的な沈静化を図りましたが、最終的には金融庁の業務改善命令と日本証券業協会の処分勧告(法令違反のペナルティ)であえなく撃沈となりました。
当然こんな危ない証券会社を使う人なんていません。そんなこんなで野村本体は急いでジョインベスト証券を解散吸収して無かったことにします(笑)。行政処分からわずか一年で、ジョインベスト証券は姿を消し、時代の徒花となったのでした。

私はというと、事件の直後に全ての株式を当時誕生したばかりのSBI証券に移管出庫で逃しまして、ジョインベストの口座には10円だけ残してず~っと放置しておいたんです。リメンバー・リーマンショックの精神で10年間放置しておりました。もうあれから10年経ちましたし、今後人生で野村證券と関わることも二度と無いだろうと思い、今回口座を閉鎖することにしました。(※余談ですが、野村證券では口座を無くすことを「解約」ではなく「閉鎖」といいます。)

インターネット世代のナウなヤング向けに生まれたジョインベスト証券でしたが、口座の閉鎖はなんと電話連絡必須でした(笑)。ネットから解約させろや、、、と思いつつも最後だしいいかと電話したらこれまたびっくり。閉鎖届みたいな書類を出すんじゃなくて電話口の口頭で閉鎖が完了しました。じゃあネットから解約さ(以下自粛)

そんなわけで、自分の口座をだいぶスッキリ整理できました。

そうそう、最後に笑い話を一つ。電話の最後に「なお閉鎖通知等はございませんのでご了承ください」って言われたんですね。「はい!?!?」って思うじゃないですか、ふつう。「じゃあどうやって確実に閉鎖されたって確認すればいいんですか?」って聞きますよね、ふつう×2。そしたら「いや、そこは野村證券のブランドを信用してください」って言われちゃいました(笑)。いや、客に損失押し付けて行政処分くらった奴の言うセリフか??????っていうね。
「こちらとしても犯罪に利用されたら嫌なんで、客観的な証拠が欲しいんです。なにか無いですか?」と大人の対応をしたらさらに驚愕の返事が。「1ヶ月後くらいにネットから口座をお申し込みいただければ大丈夫です。新しく開設できたら、正しく閉鎖できてます。」ですって。





コントか!!!!!!

「わかりました。検討します。」

それだけ言ってそっと引き下がりました。
たぶん人生で二度と野村證券には関わらないと思います(笑)。

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