個人投資家にヘッジなんて要るの?

おはこんばんにちは。きゅうべいです。
今日はワンテーマで短い文章を出します(笑)。

ズバリ「ヘッジってほんとに要るの?」



これです。先日ポートフォリオの見直し記事で「インフレヘッジとしてゴールドをちょっと入れる」という話をしました。そもそも個人投資家如きにヘッジなんて要るのか?っていうお話です。

そもそもヘッジとは

投資における「ヘッジ」は良く「保険」に例えられます。私の感覚としてはどちらかというと「ブレーキ」に近いと思っています。

いま絶賛暴騰中のダウでも日経でも良いので、適当にWEBで株価チャートを見てみてください。株価は一部で「ランダムウォーク」と揶揄されるように、行ったり来たり上がったり下がったりを繰り返しながらギザギザと動いていきます。このギザギザの振れ幅の事を金融用語で「リスク」と呼びます。
前回アセット・アロケーションが大事と書いたのは正にここに由来するもので、複数のアセット(=資産のカテゴリ)を混ぜることで、自分の資産を「いろいろなギザギザの複合関数にして波を穏やかにしよう」というのが趣旨なわけです。実際にお風呂に水をためて波を起こすところをイメージするとわかりやすいです。波の発生源が一箇所だと大きな波になりますが、いろんなところで波が発生するとぶつかったり反射したりで打ち消し合って全体的な波の高さは低くなります。これが分散投資やアセット・アロケーションのキモです。

この時、ある特定の波に対して相関係数が低い波(=動きが全然違う・場合によっては真逆)をぶつけることをヘッジといいます。

極端な例を出してみます。
例えばユニクロ株(ファーストリテイリング株)を100株だけ持っているとしましょう。この時あなたの資産はユニクロ株と完全に連動します。ここでヘッジとして日経平均ETFの空売りを追加してみましょう。すると、あなたの資産が連動するのは100%ユニクロ株ではなく「ユニクロ株からちょっとだけ日経平均全体の動きを引いたもの」になるわけです。もし日経平均がバク上げしたとしたら儲けが減りますし、逆に日経平均が下がるときも100%ユニクロ株よりは損が少なくなります。つまり自分の資産の動きが少し鈍くなったわけです。すると、日経平均という市場全体の影響(=これをベータと言います)よりも、よりユニクロ個別の事情(=これをアルファと言います)に沿って動くようになります。これがもっとも簡単なヘッジの概念です。

個人投資家にヘッジは必要なのか?

では一歩踏み込んで、個人投資家にヘッジが必要なのかを考えてみましょう、
結論から言うと、普通は必要ないです(笑)。

ヘッジというのは自分の資産の上下の動きを鈍くするためのものです。でも、わざわざヘッジなんてしなくても、もっと簡単に実現できます。投資に回す資産を減らして銀行に預けておけばいいんです。極稀に勘違いしてしまう方がいるんですが、なにも全力で投資する必要なんてないんです。「ちょっと最近株価が乱高下して怖いな」と思ったら、持ってる株をちょっと売って投資資産を減らしておけばいいだけの話です。100か0かでないですからね。
そう考えると「いま個人投資家に債券がほとんど必要ない」という意味もわかると思います。債券は株式と相関関係が無い(というよりほぼ反対に動く)アセットとして分散投資に組み込まれるものです。平常時であれば債券にも相応の利息がつきますから、株と債券を両方もつことでリスクを減らした上でリターンを両方から得られるようになるわけです。ところが今は債券の利子が限りなくゼロに近いですから、そもそも債券自体にリターンがありません。だから、リスクを下げるためだけに債券を持つのであれば、別に現金にしとけばいいじゃないかってことなんです。

ではどういう時に個人でヘッジが必要になるのでしょうか?
これは単純な話で「もっている株を売りたくないけどリスクは減らしたい」時です。

例えばアクティブファンドやヘッジファンドやロボアドのように他人のお金を預かって運用する投資機関の場合、通常は預け入れ資産に対して手数料を取る関係で現金化はしたくありません。やったらユーザーに出金されて手数料が減っちゃいますからね(笑)。そのため運営側には、現金化してリスクを減らすよりも債券や空売りなどを混ぜて預け入れ資産を膨張させつつリスクを減らしたいというインセンティブが働きます。ウェルスナビをやっている方なら、現金部分にも1%の預かり手数料がかかるのに不満を持った方も多いと思います。

個人の場合には投資資金をむやみに膨張させるメリットはありませんから、ふつうはヘッジするより現金比率を増やすほうが効果的です。
唯一例外があるとすれば「株式資産に含み益がたんまり載っていて売ると税金で目減りしてしまうのが嫌」というパターンです。リスクを減らすために株式を売却した場合、当然譲渡益税が発生してしまいます。特に長期投資でETFを積立てたりしている場合には含み益が100%を超える場合も珍しくありません。せっかく含み益で投資額を膨らましているのに、一時的なリスクを減らすためだけに税金の繰延効果を放棄するのでは割に合いません(笑)。

私の場合、この「含み益をなるべく維持しておきたいけどリスクは一時的に減らしたい」という事情で、ゴールドを入れてヘッジすることにしました。個人的には維持コストがかかるインバースETFや空売りを使ったヘッジはあまりおすすめしません。リスクを減らすためにコストをいっぱい使ったら本末転倒ですからね。ただ、ゴールドや債券をつかったヘッジは場合によっては結構良い選択肢だと思います。

「知らなくても一切困らないけれど知ってるといざという時に便利」というのが「ヘッジ」だと思います。

そんなわけで、皆様くれぐれも自己責任で投資ライフをお楽しみください。

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